トラリープロジェクト


暴


カップラーメンの蓋を閉じ、美術運送屋の運転手は考えた。 作家の手から美術館という箱まで、トラックは、作品をのせ高速道路を走行し、 フロントガラスに消え行く一点消失の風景に吸い込まれながら、トラックの箱の中の物質を変化させ展示会場にワープする。 幕間に笑い声がもれる。 閉じられ出来上がりの光りを待つラーメンの深海、宙ぶらりんの、つなぎの空間。運送屋は、お湯を注いだ三分間、箸を置ながら思いをはせた。『有害、無害?』そんなことたぁどうでもいい。熱いうちに喰っとくれ!! 冷めない「場所」をさまよいながら、アラ熱までも運びたい。粋な心の純情を。 『トラックにふらりと会いに来て!』 関西から世界へ、恋する定着地点を求めて旅をする。 移動美術館の開幕である。それは、まだ、エピローグにすぎない。

文・コニー鰻子







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